おおら和男(おおらかずお)1954〜
1954年に千葉県旧関宿町(現野田市)に生まれた。千葉県立清水高等学校(機械科)卒業。
ひきこもり支援相談士。我が街詩友会元代表。MY詩集、野田文学会同人。
『足跡』おおら和男(MY詩集出版部/1974)
『みち』おおら和男(文芸出版研究会)
『無名詩人』おおら和男(文芸出版研究会)
『若き詩人』おおら和男(MY詩集出版部/1988)
『放浪詩人』おおら和男(表現者/1989)
『未来へ』おおら和男(芸風書院/1989)
『時の旅人』おおら和男(新生出版/2007)
『風の旅人』おおら和男(MY詩集出版部/2008)
『おしろい花』おおら和男(文芸社/2015)
【命(いのち)Ⅱ】
大人達 勝手気ままな ふるまいの爲に
傷付き 疲れ果てて 死んでゆく 子共達
もっと もっと 生きたかったろうに
短絡的な その場限りの 若者達
未来のある 若者達が 理由もなく
些細な事から 殺し合う
もっと もっと 生きたかったろうに
生きたまま 冷たい土の中へ 埋められた
若者達 冷たい土の中で もがき苦しみ
何を思い 死んでいったのか
もっと もっと 生きたかったろうに
ふとした事件に まき込まれて
命を 落としてゆく 若者達
ただ 運が悪かったというだけで
それだけで 片付けられるだろうか
ほんの ちょっとした不注意から
自ら 命を 落としてしまう 人達
世の中から 社会から 消えてゆく 人達
【命(いのち)Ⅲ】
一生懸命に 働いても 働いても
生活が苦しくて 疲れ果てて
生きてゆくのが つらくなって
自ら 命を落としてゆく 中高年の人達
社会のゆがみ 社会のひずみの中で
もがき苦しみ 消えていってしまう 命
真面目に コツコツと わき目もふらず
必死になって 働いてきて せめて
老後は 安らかに過ごしたいと思っても
わずかに残されたたくわえも 底をつき
細々と 暮らすしかない 現実
せめて 老後くらいは 安らかに
生きてゆきたいと 思っていた夢も
それさえも ままならぬ 人生
それでも 願わずには いられない
命 命を大切に やっとの思いで
奇跡の中 生きてきたのだから
もう少し ほんの少しでも 命を大切に